2007年10月24日水曜日

お勧めハイキング 《マウント・ロブソン周辺》

黄葉が終わりスキー場がオープンする前のこの時期、話題が乏しいので、時期は大分ずれますが、今までで一番心に残ったハイキングをご紹介します。

舞台は、憧れのカナディアン・ロッキー最高峰マウント・ロブソン(3954m)。一番の目的は、山の北側に位置するバーグ・レイクとその源泉となるバーグ氷河を拝むこと。初のバックカントリー・ハイキングです。

近郊の町ジャスパーからでさえ日帰りでは到底無理なので、バンフ発3泊4日のキャンプを決行しました。設備は整っていないため、風呂なしです!

初日はジャスパーのキャンプ場で1泊。翌日早起きして、マウント・ロブソン・ビジター・センターへ。時差があるのを忘れて1時間早く到着し、一番乗りでキャンプ場への受付(キャンプする人は名前の登録が必要)を済ませ、電話では予約一杯で取れなかった2泊目の予約を試みました。早い者勝ちのシステムでしたが、無事2泊とも同じ場所を確保!早起きは3文の得とはよく言ったものです。(←たまたま?!)

受付終了後はヘリ・パッドへ移動。そう、今回はヘリコプターを利用するヘリ・ハイキングです。大枚はたいて豪華にいきました。というより、実は下から重い荷物を背負って登る自信が、これっぽっちもなかっただけなのですが・・・。

ヘリはパイロットを含め7人乗り。離陸してはしゃいでいたら、あっという間にマウント・ロブソンの脇を通過。間もなくして左手遠方に氷河が見え、次は右手間近に憧れのバーグ氷河が・・・!真横を通ったので、氷河のゴツゴツした表面をじっくり見ることが出来ました。早くもテンションは最高潮!

ヘリからの景色は約5分。歩けば1日掛かるところをたった5分で移動。労力なし、時間短縮、そして素晴らしい景色付き。ヘリで移動はお勧めです♪

ヘリ・パッドから予約したキャンプ場までは歩いて5分。重い荷物を降ろしテントを立て、本日のハイキングに出発ー!!
初日は無理をせず、近場のバーグ・レイクとマム・ベイスンを通る半日ハイキング。歩行距離8km、標高差400m。1600mから一気に登るので意外としんどいですが、体を慣らすのには丁度良いです。また、この高い位置から望むマウント・ロブソンとバーグ氷河、そしてバーグ・レイクは、溜息が止まないほどの絶景です!
キャンプ場に戻った後は、暗くなる前に夕食にしました。周りの人がインスタントのパスタやスープを食べている中、卓上コンロを持ち込んでの豪華な夕食です。皆、驚いていました。(←そりゃそうだ。ここはバックカントリー。)

2日目は、ロブソン氷河とスノーバード・パスを通り、リーフ氷原へ行くコースを選択。歩行距離28km、標高差800m。距離も標高差もあるので少々心配しましたが、終わってみると意外と疲れは感じませんでした。きっと次々と変化する周りの素晴らしい景色が、疲れを忘れさせたのかもしれません。

モレーン(氷河が運んだ堆石)の上を歩き、壮大で神秘的な氷河と氷原を『目の前』で堪能し、途中のメドウでは沢山のマーモットやグラウス(雷鳥)に出会い高山植物を楽しむこのコースは、かなりお勧めです!バーグ・レイクまで来たら、是非足を延ばして欲しい場所です。

帰りの道中では素晴らしい景色に興奮冷めやらず、勢い余ってロブソン氷河の末端まで行き、氷河の下に潜ってきました。これがまた神秘的で、青白い氷に包まれているとゾクゾクと恐怖さえ感じました。末端まで行く途中にクレバスが潜んでいるかもしれないので決して安全ではないですが、無事に戻って来れた今だから言える、「行って良かった♪」。ちなみに氷河の末端は3m以上の厚さがありました。

3日目は下山のみ。途中、グラウス(雷鳥)の親子に先導されながら、重い荷物(ゴミ含む←これが重いのなんのって!でも全部持って帰らないといけないんです。)を背負って20km、750m下りるのはかなりしんどかったです。肩と腰が痛み、後半は半泣き状態でした。日帰りハイキングで人気のあるキニー・レイクも通りましたが、疲労のため殆ど印象は残っていません。それどころか、湖のほとりを歩いている際、「これでもか!」と言うほど小さなアップ・ダウンが何度も続き、怒りさえ感じました、笑。下山直後の第一声は「もう2度と来るもんか!!」でしたが、今はあの景色を見に「また行きたい☆」です。今度は卓上コンロを持たず、質素な食事で、なるべく身軽に。。

景色以外で印象に残ったこと・・・。それは、登山口に到着する手前で何人もの日帰りハイカーとすれ違った時、石鹸のいい香りがしたことです。それだけ私たちがワイルドなニオイを発散させていたんだと思います。幸か不幸か、お互い気づきませんでしたが、、、笑。


0 件のコメント: